世界のお金持ちランキング(2020)トップ10人の資産や成功ストーリーを紹介

2020年4月9日、米経済誌フォーブスが発表した世界長者番付2020年版によると、億万長者の数は2019年から58人減り、2095人となりました。そのうち女性は241人で、トップは11位にランクインしているスーパーマーケット企業、ウォルマートのアリス・ウォルトン。

国別では、アメリカが625人、ドイツが111人、イギリスが51人、フランスが40人、ロシアが100人、中国が394人(香港、マカオ除く)、韓国が30人、日本が30人となっています。

第10位

ジム・ウォルトン、ウォルマート創業一族
資産総額:543億ドル  5兆9200億円

ジム・ウォルトン氏は、アメリカ、アーカンソー州に本部を置く世界最大のスーパーマーケットチェーン、ウォルマートの創業者の親族。ウォルマートは世界中に1万店舗以上あり、売上額は50兆円以上と世界最大の企業で従業員数は230万人。日本の西友も傘下に治めています。

なお、11位と12位にも親族二人が入っており、3人合わせた資産額は17.7兆円と世界トップになります。

第9位

ラリー・ペイジ、 グーグル創業者
資産総額:555億ドル     6兆500億円

ラリー・ペイジ氏は、あのグーグルの創業者のひとりで元最高経営責任者です。1998年にスタンフォード大学計算機科学の博士課程に在籍していたセルゲイ・ブリン氏と出会い、Googleを共同設立しました。

2019年12月にアルファベットの最高経営責任者を退任。現在は、カリブ海にあるプライベート・アイランドに住んでいるそうです。

2004年に58ドルだったグーグルの株価は1500ドルにまで25倍に上昇。株価は右肩上がりに成長し、時価総額は100兆円を超えています。売上高は1.7兆円は、純利益は3700億円もあります。

AIや自動運転、このユーチューブもグーグルのモノですから、今後も成長は止まりそうにないですね。

第8位

スティーブ・バルマー、マイクロソフト元最高経営責任者
資産総額:600億ドル  6兆5400億円

スティーブ・バルマー氏はマイクロソフトの元最高経営責任者。マイクロソフトと言えば、ビル・ゲイツ氏が思い浮かびますが、1998年7月から社長を務め、2000年1月にはゲイツの辞任に伴い最高経営責任者に就任しました。

ハーバード大学時代に、学生寮の同じ部屋に住んでおり、卒業後はプロクター・アンド・ギャンブルでアシスタントプロダクトマネージャーを2年間務めました。その後、経営学修士を取得するためにスタンフォード大学経営大学院に通学ていたところ、ゲイツ氏に説得され中退。1980年にビジネスマネージャーとしてマイクロソフトへ入社。30人目の従業員となったそうです。2015年にはツイッターの株式の4%保有していることを明らかになりました。

第7位

アマンシオ・オルテガ   、インディテックス創業者(ZARA)
資産総額:636億ドル  6兆9300億円

アマンシオ・オルテガは、ZARAで知られるアパレルメーカーのインディテックス社の創業者です。

13歳からシャツメーカーで下働きをした後、27歳の時に当時の妻、故ロザリア・メラと共に起業。当初はバスローブやランジェリーを販売していたものの、1975年にZARAの1号店をオープン。2020年1月の時点で、全世界で6000店舗以上を展開してきました。

ZARAが成功を収めた理由のひとつとして、価格を圧倒的に抑えた商品展開があります。企画デザインから製造、販売までを自社で一括して管理。卸売業者を介さないことで無駄なコストを抑えることができたのです。

でも、オルテガ氏は私生活でZARAの服は着ずに、ブルーのブレザーに白いシャツ、グレーのパンツというシンプルなスタイルが定番なのだそうです。

第6位

マーク・ザッカーバーグ     フェイスブック創業者
資産総額:646億ドル     7億400億円

マーク・ザッカーバーグ氏は、フェイスブックの創業者兼会長兼CEOです。 ハーバード大学在籍中にフェイスブックを立ち上げました。ボート選手であったウィンクルボス兄弟のアイディアを盗んだともされているのですが、最終的に和解金として6500万ドル、約70億円を支払っています。

ヤフーが、フェイスブックを買収しようとしたという噂もあり、7億5千万ドルを提示されたらしいのですが、けっきょく買収の話を断ったそうです。

フェイスブックは、GAFA(ガーファ)、FAANG(ファング)と呼ばれる大手IT企業のひとつで、インスタグラムやワッツアップも買収しています。

フェイスブックのアクティブユーザー数は26億人。時価総額は80億ドル近くあります。

第5位

ラリー・エリソン     オラクル創業者
資産総額:650億ドル     7兆900億円

ラリー・エリソン氏は、データベースソフトをはじめとする大手ビジネスソフトウェア企業オラクル・コーポレーションの共同設立者で、元CEOです。

高校時代までは優秀でしたが、大学を立て続けに退学。結婚も3回失敗しました。本人いわく、32歳まで何をやっても何一つうまくいかなかったそうです。

しかし、エレクトロニクス企業で働いていた時に、関わったプロジェクトのひとつにCIA向けデータベース開発があり、彼はそれにオラクル (Oracle)と名づけました。これが会社名の由来になっています。1977年に、自己資金わずか1400ドルでオラクルを設立。12年連続で年間売上高倍増を達成しました。

エリソン氏は、2012年にはハワイ州のラナイ島の土地を98%購入し、定期便を運航している航空会社、アイランドエアーを買収しています。また航空機パイロットの免許を持っており、航空機も複数所有。豪邸購入マニアとしても知られており、カリフォルニア州マリブだけでも十数軒の不動産を所有。京都の日本庭園も、80億円で購入しているのだそうです。

第4位

ウォーレン・バフェット     バークシャー・ハサウェイCEO
資産総額:754億円     8兆2200億円

ウォーレン・バフェット氏は、世界一の投資家と言われており、投資会社バークシャー・ハサウェイのCEOです。投資の腕はピカイチで、複利計算で約20%のリターンを約50年間連続で達成しています。

どれだけ凄いのかというと、1965年にバークシャー・ハサウェイの経営権を握ってからS&P 500の上昇率は140倍だったのに対し、バークシャー・ハサウェイの株価は約2万倍という桁違いの上昇となりました。

そんなバフェット氏ですが、私生活はとても質素なことで知られています。1958年に3万1500ドルで購入したオマハの住宅に今でも住んでおり。会社からの報酬は年間わずか10万ドルだそうです。

また、かなりの偏食家で、とても甘いチェリーコークを1日6本も飲むことがあるそうです。もう90歳なので、健康には気を使って欲しいですね。

第3位

ベルナール・アルノー     モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトンCEO
資産総額:916億ドル  9兆9800億円

ベルナール・アルノー氏は、モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン(LVMH)の大株主で、両社のCEOです。

父親から不動産事業を受け継ぎ、アメリカに行った時にタクシーの運転手が「フランスのことは全く知らないけど、ディオールだけは知ってる」と話していたことをきっかけに、ブランドビジネスに乗り出すことを決意しました。

1984年に、自身の不動産業を担保にした資金でクリスチャン・ディオールをマルセル・ブサック・グループごと買収。その後も、高級家具のフェンディ―(FENDY)や高級ブランドのブルガリなど次々と買収を繰り返して世界有数のグループに育て上げました。資産家には会社の創業者が多いなか、ベルナール氏は特殊と言えます。

多くの高級ファッションブランドを傘下に収めていることから「フランス・ファッション界の帝王」や「ファッションの法王」などの異名を持つ一方で、その冷徹かつ攻撃的な経営姿勢や買収を決断した企業・ブランドをことごとく手中に収めるさまから「カシミヤを着た狼」、「ターミネーター」などの異名も持っています。

第2位

ビル・ゲイツ  マイクロソフト創業者
資産総額:1034億ドル  11兆2700億円

お金持ちと言えば、この人。ビル・ゲイツ氏です。 ソフトウェア会社、マイクロソフトの共同創業者で、IQは160もあるそうです。

高校の時に、卒業生からパソコンをもらったことで興味を持ち、給与計算システムや交通量計測システムを作成したそうです。ハーバード大学では、応用数学を専攻。しかし、成績は必ずしも良いわけではなく、ポーカーに熱中することの方が多かったそうです。

当時の個人向けコンピューターのプログラミング言語を「現在開発中」と鎌をかけて開発し、8週間後に開発に成功。その後、IBMのOS開発を受け、ウィンドウズの原型を制作。

1985年に最初のウィンドウズを販売しました。しかし、その時はアップルのマッキントッシュの方が機能は優れており、ウィンドウズ95が販売されてから、ようやくアップルと肩を並べるレベルになりました。

ビル・ゲイツ氏は、1994年から2006年まで13年連続の世界一の大富豪になり、トップは18回もあります。

バフェット氏と同じく倹約家として知られており、飛行機に乗る際には、極力エコノミークラスに座るようにしているそうです。

日本法人のスタッフからファーストクラスの航空券を渡されると「日本のマイクロソフトはこんな無駄遣いをする会社なのか」と激怒したそうです。

また、ホテルの予約を見て「こんな大きな部屋はもったいない、寝る場所があって、インターネットにアクセスできればそれで良い」と、スタッフをたしなめる事が多いのだとか。

そんなゲイツ氏がお金を使うのは、慈善活動です。ビル&メリンダ・ゲイツ財団は、民間としては最大規模の7億5000万ドルの寄付を行っているそうです。

第1位

ジェフ・ベゾス     アマゾン創業者
資産総額: 1247億ドル     13兆5900億円

ジェフ・ベゾス氏は世界最大のECサイトアマゾンの創業者です。長らくビル・ゲイツ氏やウォーレン・バフェット氏が上位争いをしていたなか、圧倒的な差を付けて1位となりました。

ベゾス氏は学生時代は科学に興味を持ち、卒業式の総代を務めてスピーチを行うほど優秀でした。プリンストン大学に進学した後は、優秀な工学系学生として「タウ・ベータ・パイ」にも選出。全米最古の学生クラブであるファイ・ベータ・カッパのメンバーでもありました。

そんな優秀な学生でしたから、卒業時にはインテルなどの大手企業からオファーを受けました。しかし、ベゾス氏は金融決済システムを手がけるスタートアップ企業に就職。エンジニアとして働きました。

大手金融サービス会社バンカース・トラストでプロダクトマネージャーとして勤務。その後は、金融アナリストとなり、ヘッジファンドであるD.E.ショーでは、30歳のときにはシニア・バイス・プレジデントとなるまで昇進しました。その時に、インターネットの利用率の拡大を知り、電子商取引の年間成長率が2300パーセントという予測レポートを読んで会社を退職。

1994年に南アメリカのアマゾン川にちなんでアマゾンを立ち上げました。創業時には、彼の両親が30万ドルも投資してくれたそうです。しかし、その時には、アマゾンが潰れたりベゾス自身が破産する可能性は70パーセントあると思っていたのだとか。

業務開始したばかりのころは、オフィスで梱包を行い郵便局に持ち込むという個人レベルの発送方法を行っていたそうです。しかし、サービス開始2カ月後にはアメリカの全ての州と世界45カ国で書籍を販売し、順調に事業を拡大したそうです。

創業3年後には上場を行い、もともとオンライン書店だったアマゾンは、音楽や映像、日用品などの様々な商品を販売。そして、2002年には現在の主力事業であるアマゾン・ウェブ・サービス(AWS)をスタートさせました。

しかし、これには大規模な投資が重なり、2000年に銀行から借りた200億ドルはあっと言う間に3億5000万ドルに減少。年末には財政難に陥るほどの状況に追い込まれてしまいました。

いよいよ破綻間近になってしまっため、複数の物流センターを閉鎖。さらに、全従業員の14%にあたる人数を解雇することになったそうです。しかし、これで翌年から財政的に安定を取り戻しました。

その後は、アマゾンモバイルやキンドルなど、ECサイト以外の事業も拡大。右肩上がりに成長を続けました。そして、2013年には世界最大のオンライン小売企業となったのです。

2016年末の時点で、アメリカの従業員は18万人、全世界のフルタイムおよびパートタイム従業員の数は30万人以上にもなるそうです。

本社のあるシアトルは、市内オフィスの20パーセントもアマゾンが使用していて、経済効果が4兆円を超えるほどになっています。

ベゾス氏の資産の大半はアマゾン株ですが、実は1998年にグーグルに25万ドルも投資し、最初期の株主の1人となっています。この投資は大成功を収め、2017年には310億ドルと、1万2000倍以上のパフォーマンスになりました。

2018年3月、フォーブス世界長者番付の歴史において初めて個人資産1000億ドルを達成する1120億ドルを記録。ビル・ゲイツ氏を抜き、初めて世界長者番付1位となりました。

2019年には離婚により資産が半減したものの、アマゾン株の値上がりにより、再び1位に返り咲いています。

エンディング

お金持ちトップ10のうち、アメリカ人が8人で日本人は一人もいませんでした。

ちなみに、日本人トップはユニクロなどを運営するファーストリテイリングの柳井正会長兼社長で39位。資産額は222億ドル(約2兆4200億円)。次いでソフトバンクの孫正義会長兼社長で47位。 資産額は205億ドル(約2兆2300億円)です。

次回は、日本人大富豪の話をしようと思うので、楽しみにしていてくださいね!

 

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FX歴2009年~、株歴2015年~。その他、CFD、商品、オプション、仮想通貨まで幅広く取引しています。金融メディア勤務で数多くの個人投資家ネットワークに参加。機関投資家から億トレまで、多くの投資家から得た知識を展開していきます。