仮想通貨はバブルだ!
ビットコインは暴落する!
2017年は幾度となくこの台詞を聞いてきました。
それも大学教授や経済学者のようないわゆる一般的に「識者」と呼ばれる人がTVや雑誌、本を出すほどでした。
しかし、その度にビットコインは上昇してゆきました。彼らの話しを鵜呑みにして空売りすると大火傷どころではありません。そして、50万円を越えたころには、ついに『暴落説』は消え失せました。その後ビットコインはどうなったかは皆さんご存知でしょう。そして、230万円からの暴落後も未だに50万円からは遥かに上空で推移しているという事実も。
彼らはビットコインに関して物凄く詳しいわけでもなければ、投資も行っていません。まして『ビットコイン暴落説』を唱えておきながら空売りもしてないのです。
そんな彼らの意見が投資の参考にならないことは分かりますよね。
では、仮想通貨の開発者?取引所関係者?投資家?いったい誰の意見が正しいのでしょうか。
仮想通貨はどうなったらバブルなのか、判断基準は何なのか。
今回は自分なりの分析と考えを書いていきたいと思います。
そもそもバブルとは
まずはどうなったらバブルなのかということを認識しておきましょう。
バブルを一言でいうと「適正値を上回っている状態」といえます。実際の価値よりも大きく膨らんで泡のように弾けてしまう。
言い方、見方を変えると、バブル発生地以外の地域では、安い値段で買うことができる。そして、いづれ適正な価格に戻る。とも言えます。
そして、もうひとつ重要な要素のひとつに『投機マネーの流入』があります。かつての日本のバブルでも、投機マネーが流入し株価や土地は明らかに評価額の何倍もに高騰。日経平均のPERは50倍まで膨らんだそうです。
【筆者のバブルの定義】
- モノの価格が適正値を上回る
- 他の地域では安く買うことができる
- 投機マネーの流入
上に書いたように株価にはPERという分かり易い指標があます。しかし、ビットコインにはない。だからこそいつがバブルなのか適正な価格なのか分からないというのが、一般的な識者の意見です。
筆者は過去1年間に仮想通貨の値動きを見ていて、十分分かり易い指標があることに気が付きました。特に出来高の一番多いビットコインにはそのことが当てはまることが検証の結果分かっています。
ビットコイン、仮想通貨のバブルの見分け方
結論からいうと、ビットコインが過熱化しているかどうかは国別の価格差を見れば一目瞭然です。ビットコインは取引所ごとの顧客で取引されているために、取引所ごと、国ごとに価多少なりとも価格が異なります。
出所:みんなの仮想通貨
これが海外も入れると、このようになります。
出所:ビットコイン相場.com
2018年6月時点では日本と欧米では20ドル程度の価格差ですが、韓国とは100ドルほどの価格差が常に空いています。
これには、韓国で仮想通貨が人気があることと、「韓国人以外はアカウントをつくることができない」ためです。その為に、アービトラージが行われない為に価格差が開きやすくなっているのです。
これを平時と考えて下さい。
仮想通貨への投資熱が高まると、この価格差が開いてきます。
2018年12月。世界的に仮想通貨ブームになった際には、日本と欧米の取引所の価格差はなんと20万円ほどありました。
つまりアメリカの取引所、例えばbittrexでビットコインを購入し日本に送金。国内の取引所で売却をするだけで20万円の利益を出すことができたのです。
『投機マネーの流入』、そして同じビットコインなのに『他の地域では安く買うことができる』。
まさしくバブルです。
こうなった時に起こったことは、ビットコインの送金詰まりです。多くの人がアービトラージ取引に参加した為に、ビットコインの処理能力が追い付かずに、取引が遅延。本来30分もあれば着金するはずのビットコインが半日、遅いと24時間以上も掛かってしまい本来の送金・決済としての機能が著しく落ちてしまったのです。
そうなった時をピークに、ビットコインは下落に転じました。アービトラージ取引参加者も「次に送金した時に何時間も掛かるようだと困る。」という思いから、売買を手控えたのでしょう、急激に膨らんだビットコインの買いは、同時期に売却され、まさしくイナゴタワーのような値動きになりました。
つまり、ビットコインのバブルは取引所間の価格差で判断ができるということになります。価格差が広がっていくほど、バブルは膨張しており、その価格差が縮小に転じた時がバブルが弾けたタイミングといえるでしょう。
最後に「いなごFlyer」と呼ばれる主要仮想通貨サイトの価格情報を掲載したサイトを紹介します。
ご覧のとおり、各取引所の価格が日本円表示でリアルタイム更新されています。
この場合は、BinanceかHuobiで買ってOKEXに送金すればざっと15,000円ほどの利益が出る計算となります。
次回の記事で、簡単なアービトラージの取引と送金に便利な取引所の解説をしたいと思います。
ちなみに、流動性と送金スピードの観点から、海外取引所はBinanceとbittrex。国内取引所はbitFlyerかBITPointがオススメです。
【アービトラージ取引に便利な取引所】
・海外:Binance、bittrex
・国内取引所:bitFlyer、BITPoint