FXトレーダーJohnのFXおすすめ本を冷静レビュー!|松下誠『低リスクでカンタンなFX演習帳』(前編)

お疲れ様です。サラリーマンFXトレーダーのJohnです。

ゴールデンウィークいかがお過ごしですか?

今回はおすすめ本のレビューをご紹介します。

今回は紹介したい内容が特に多くて記事を前後編の2回に分けました。スミマセン。ご容赦願います。

それでは、いきます。 今回は以下の本です。

『一番売れてる投資の雑誌ZAiが作った
低リスクでカンタンなFXトレード演習帳』

著者は松下誠さんです。

私はこの本とはFXを始めてまだ間もない頃に出会いました。

デモトレードに慣れてきてリアルトレードをそろそろ始めようかというタイミングだったと思います。

今考えるとそのタイミングでのこの本との出会いは私にとってラッキーでした。

なぜなら、この本は資産管理の基本的で大切な部分について多く触れているからです。

また、著者である松下誠さんの具体的なトレードルールについても取り上げています

この本は、例えば、

FXの勉強を始めたばかりの方
FXトレードで何から着手したらいいのか分からない方
FXトレードを始めたばかりで何となく上手くいかないなと感じている方

おすすめです。

◆著者紹介|松下誠さんってどんな人?

松下 誠(まつした まこと)さんは福岡県ご出身で1967年生まれ。

富山医科薬科大学卒業後、製薬会社勤務を経て、個人投資家として活動をはじめました。

投資開始資金は奥さんを説得して出してもらった200万円。
最初は株式投資から始めたものの、結果は40万円のマイナス。
この金額は当時の月給以上だったそうで、大変ショックを受けたそうです。

そこから猛勉強を重ねるものの、投資資金も底をつき、
その度に奥さんにお願いして投資資金を工面してもらっていたそうです。

その結果、株式投資、商品先物投資での損失合計額が2年間で1,500万円となります。
奥さんによく離婚を迫られませんね(汗)

ただ、そこから更に投資の勉強を重ね、今の基礎となる投資理論と出会い、
徐々に利益を上げて個人投資家としての日々を送っていらっしゃるそうです。

今は田舎で夏は畑を耕し、冬は雪かきと日常生活を楽しみながら、会社を経営。
FXセミナーなどへも精力的に取り組まれているそうです。
うーん。想像するだけで羨ましいですね!

◆要点紹介|Johnのココが参考になったポイント!

まず、冒頭で松下誠さんは「低リスクでカンタンで勝率が高いFXトレードを実行するコツ」として3つの要点を挙げています。

ルールはきちんと守る&検証する
損失を具体的に思い描く
記録は絶対につけておく

今回はその中でも「ルールはきちんと守る&検証する」についての紹介をします。

自分で作るFXトレードのルール

まず、「ルールって何?」と思った方もいらっしゃるかと思いますので、
ルールを構成する要素を3つに細分化して説明します。

① 環境認識

FXトレード前には当然チャートを見ますよね?

その中で、例えば、自分で事前に決めたFXトレードを実行する相場環境であればトレードを行う、
事前に決めたFXトレードを実行する相場環境でなければトレードを実行しないという判断軸
がこの環境認識です。

松下誠さんが紹介している環境認識の例は以下です。

トレード対象通貨ペアはスワップポイントの高い通貨ペアを選択。
※例えば、豪ドル/円(AUD/JPY)やNZドル/円(NZD/JPY)=基本的にトレードは買い目線。

時間足は日足。

使用するテクニカル指標は10日移動平均線と100日移動平均線の2つ。

ローソク足終値が100日移動平均線の上にあること(アップトレンドであること)を確認。

とてもシンプルで分かり易いルールですね。
私はトレードルールはシンプルであればあるほど良いと思います。

直近4月のチャートで10日移動平均線と100日移動平均線を豪ドル/円(AUD/JPY)のチャートへ表示してみます。

外為オンラインチャート‗松下誠記事1回目用

※画像は外為オンラインのチャート画像が個人的に見やすいので使用しています。
 口座開設にご興味がある方は以下ページを併せてご覧ください。
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見たところ、4月のチャートではダウントレンドで、
ローソク足が100日移動平均線より下で推移をすることが大半。

加えて陽線ローソク足終値も10日移動平均線をどれも越えていません。

松下誠さんの環境認識の例としては「FXトレードを行わない」という判断になりますね。

② マネジメント

FXトレードにおいてマネジメントとは資産管理を指します

松下誠さんはこの本で 『損切りが執行された際に、損失額が投資資金の2%以内となる』 ように
取引サイズを調整することを推奨しています。
要は自身の投資資金量に対して身の丈に合ったトレードをしましょう、ということです。

具体的に計算してみましょう。

≪前提条件≫

・投資資金:100,000円
・取引サイズ:10,000通貨単位
・豪ドル/円(AUD/JPY) 80.00円で買いエントリー
・豪ドル/円(AUD/JPY) 79.00円で損切り

さて、損失金額は投資資金の何パーセントでしょうか?

≪損失金額の計算式≫

(80.00円-79.00円)×10,000通貨単位=10,000円

≪投資資金に対する損失金額の割合≫

10,000円÷100,000円×100=10%

これだと2%を大きく上回ってしまっていますね。

それでは、損失金額を2%へ抑えるためには取引サイズをどの程度まで減らせば良いでしょうか?

答えは、10,000通貨単位の5分の1である2,000通貨単位です。

損切りを79.00円で行うシナリオであれば2,000通貨単位まで取引サイズを減らす事が必要なのです。

取引量が2,001通貨単位以上であれば自己資金に対して過剰な取引数量となります。

もし、10,000通貨単位でトレードをしたい場合には例えば損切りのポイントを79.80円に設定せねばなりませんが、
豪ドル/円(AUD/JPY)はボラティリティが高い通貨ペアのため、すぐに損切りに合ってしまう可能性が高いため、おすすめはできません。

もし、10,000通貨単位で取引をしたい場合には、投資資金を今の5倍の50万円用意するならば大丈夫です。

このように、自分の立てているトレードシナリオが自分の投資資金量に対して適切かどうかを見極めることがマネジメントです。

③ 売買ルール

これはシンプルです。

エントリーのルール
利食いと損切りのルール

ただ、シンプルが故に難しいポイントですよね。

先ほどの①環境認識のルールとして記載した点を再掲します。

(ローソク足終値が100日移動平均線の上に位置するアップトレンドの場合)
100日移動平均線より上でローソク足が10日移動平均線を上に陽線で抜いた時に買いエントリーを行う。

というのがエントリーのルールでした。

それでは、利食いと損切りのルールはどうするか?

松下誠さんの紹介しているルールとしては、
利食いポイントよりもまず損切りポイントから決めます

損切りは直近安値の下(おそらく10~30pips程度下)へ置くこと。

そして、次に利食いのルールを決めます。

損切りと利食いが同じ値幅になるように、損切りポイントを設定する。

と記載があります。

そのため、例えば、

≪エントリーポイント≫

・豪ドル/円(AUD/JPY) 80.00円で買いエントリー

≪損切りポイント≫

・豪ドル/円(AUD/JPY) 79.00円で損切りポイントを設定。

≪利食いポイントの算出式≫

80.00円(エントリー)-79.00円(損切りポイント)=1.00円(差額)

80.00円(エントリー)+1.00円(差額)=81.00円(利食いポイント) となります。

その結果、OCO決済(事前に利食い・損切りの2つの注文を出す決済方法)を行うことが出来ますので、
チャートを常に気にする必要はありません。

以上、 ①環境認識、②マネジメント、③売買ルールの3つが揃って初めてFXトレードのシナリオが完成します。

◆『低リスクでカンタンなFXトレード演習帳』
レビューまとめ

大切な事はトレード前にこれらのルール作りを自分の中で出来ているのか?ということです。

ルールの構築が出来ていなければ、それは感覚的なトレード=ギャンブルです。

加えてポジションを決済しトレードを終了した後に検証が出来ません。
良かった点の再現性もなければ、悪かった点を反省することも出来ません。
こんな”欲望トレード”を繰り返していては上手くなるものも上手くなりません。

トレードルール作りはFXトレードの根幹です。

是非、考えてみてください。

また、FXトレードのルールは作ってからの記録・検証が大切です。
ルール作りと、この記録・検証がセットになってはじめて上達の道を歩みはじめることが出来ます

この松下誠さんの書籍では、その記録方法なども具体的に紹介されていますので
是非気になる方はこの本を手に取ってみてください。

このレビューの後編では松下誠さんのトレードルールを具体的なチャートと照らし合わせ、
紹介してみたいと思います。

後編公開まで暫しお待ちくださいね!
それでは良いゴールデンウィークをお過ごしください。

また、宜しければ別の本のレビューも書いていますので、そちらも併せてご覧頂けたら嬉しいです。
サラリーマンFXトレーダーJohnのFXおすすめ本を冷静レビュー!記事一覧

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John