ビル・クリントン政権時代はダウが高値更新し続けた。

ダウ史上最高値更新中です。(2016年12月20日 寄稿)

間もなく、下落、下落と思いがちですが、下がることもせずに上昇を演じております。

一体全体いくらまで上昇するのでしょうか?

今日はその疑問に対して、過去の履歴を調べてみました。

非常に興味深い内容となっているはずです。ぜひ一読して頂きたいのですが、まず、チャートを沢山添付してます。

チャートをクリックしますと、拡大されますので、この後どのような値動きになったのかをぜひ想像しながら読み進めてみてください。

そして次のチャートに読み進めていただけますと、最後には苦笑いしているかもしれません(笑)

ではどうぞ↓↓

ビル・クリントン大統領誕生時は史上最高値だった株価

まずはこちらのキャプチャからご覧ください。

1993年■クリック・タップするとチャートが拡大されます。

およそ24年前の当時のチャートです。

ビル・クリントン大統領が誕生した時期のチャートはこのような形状でした。

当時のトレーダーの目にはこのように映っていたでしょうか。

史上最高値を更新し続けていた当時、おそらく誰もが間もなく深めの調整相場が来るに違いないと考えていたかもしれません。

史上最高値といっても、1993年1月は3300ドル近辺の水準だったのですね。

ダウは上昇し続けた?

1994年■クリック・タップするとチャートが拡大されます。

ではクリントン政権1年目はどのようなチャートになったかといいますと、このように上昇をし続けたようです。

およそ上昇率は20~25%の上昇でした。史上最高値近辺からです。

1994年前後には最後の上昇?っと思わせるような大陽線です。

非常に興味深いチャートです。まるで最近のチャートを見ているようにさえ感じられます。

これは最後の暴騰相場か??っと疑いたくなるような天井圏でのローソク足が大陽線が出現しておりました。

 

 

1994年チャート

1995年■クリック・タップするとチャートが拡大されます。

1994~1995年になりますと、さすがに頭打ちなのかレンジ相場でした。

この当時も利上げサイクルに突入しており、1993年の米国政策金利は3%が続いておりましたが、1994年2月には最初の利上げが行われました。

その後、断続的に利上げが実施され、1994年の12月には政策金利5.5%にまで引き上げられておりました。

こうなるとさすがに株価も上値が重かったようです。

そろそろ景気後退のサイクルでしょうか? 軽く程よい急落がくるのでしょうか?

 

1995年以降~

1996年■クリック・タップするとチャートが拡大されます。

利上げサイクルなんのその!

1995年以降、政策金利は6%にまでなりましたが、株価は毎月上昇しております。

ダウは史上最高値を更新し続けて4600ドルまで差し掛かりました。

ここまで来ると、いい加減バブル相場なのかもしれないとさえ考えてしまいます。誰しも思うでしょう。

しかし・・・・。

1997年■クリック・タップするとチャートが拡大されます。

今回記事を書いていて思いました。

天井を予想するのは、よそぅ・・・っと(笑)

ここまで上昇慣れしてしまうと、多少の下落は買い場、とさえ誰しも考えてしまいます。

もう天井かな?っと直感的にも視覚的にも考えられるうちは、下落は来ないのかもしれません。

1995年の後半にさしかかっても勢い衰えず、ダウは史上最高値を更新し続けます。1996年になりますと、ダウは5500ドルに到達です。

この当時、政策金利は6%まで引き上げられておりましたが、やや景気後退の局面が現れていたのか、1996年1月には政策金利5.25%に引き下げられておりました。

おそらくこれが株価上昇の要因の一つかと思われます。

ある程度の政策金利があると、中央銀行も細かい景気コントロールができるようになります。

やはり低金利時代は成長が著しく落ちるのはこれが原因なのかもしれませんね。

如何でしょうか、みなさん。

もう一度、上記から紹介していったチャートを見比べてみていってください。

いつの時代も史上最高値の時は誰しもがもう間もなく下落がくる。来年には下落相場が始まる、と当時も報道されていたと思われます。

人間、下落を意識しているうちは下がらないのかもしれませんね・・・。

1996年以降~

1997-2■クリック・タップするとチャートが拡大されます。

さて、くどいようで申し訳ないのですが、1996年以降のチャートです。

株価はさらに上昇。1997年以降も上昇の一途を辿っております。

政策金利っも5.25~5.5%の水準を維持しながら、米国は安定的に経済成長をしていったことになります。

NYダウは8000ドル間近です。

これはショートなんてしている場合ではなかった相場ですね・・・。

 

株は上昇し続けるものなのか。

2000年~■クリック・タップするとチャートが拡大されます。

さて、最後のチャートです。

このあたりになると皆さんの記憶に新しいでしょう。

ITバブルを得て、NYダウは12000ドル目前まで迫った2000年~以降です。

98年前後ではアジア通貨危機やロシア危機を得てますが、いずれもそのショックは1~2か月でこなして上昇しております。

ロシア危機の時は当時20%前後下落しました。

が、3か月後、その最高値すら超えていっております。

このロシア危機で興味深いのが、ここまで何年も上昇相場が続いていたのにも関わらず20%の下落で済んだということです。

一時的に8000ドルを割り込みましたが、上昇をして1万ドルを突破。

まさに最近の相場そっくりです。

リスクオフの直後はすぐに値を回復して史上最高値を更新していく。

ビル・クリントン政権誕生と同時に、当時の投資家がダウ10000ドル到達すると誰が考えていたでしょうか。史上最高値水準から株価が3倍以上になったと思うと笑うしかありません。

トランプ政権誕生後、7年後にはダウ60000ドルに到達している規模と同じですからね(笑)

 

悲観論があるうちは下落しない?

現在のヘッジファンドは比較的キャッシュを多めに保有しているところが多く、キャッシュを使っているファンドとなれば勝負していることになりますから、どちらかというとリスクオフ方面のポジションのほうが多いはずです。

ただ、このように歴史的な値動きと照らし合わせて細かく見比べてみますと、現在の価格は一体何なんだろう、とさえ考え直したくなる気もします。

我々はリーマンショックの経験から、リスクオフ警戒心は10年前、20年前のプレイヤーと比べて非常に高くなっていることは確かだと思います。

そういった投資家比率が間違いなく多い状況では、大きなリスクオフ相場というのは来ないのかもしれません。

2017年以降、トランプ新政権となりますが、まだまだ悲観論のほうが多いです。トランプ新大統領就任を前後に一度大きく調整する、っということが最もポピュラーな意見となっているように思いますが、どうでしょうか。

この結果からすると、その水準にとどまり横ばい、やがて上昇をしていくのではないかと考えはじめております。

 

まとめ

今回、このように改めてチャートを拡大してNYダウの株価指数を当時のトレーダーの気持ちになって考えてみました。

史上最高値の水準で新政権に移行するときの心理状況は、民主党の大統領だろうが、共和党の大統領だろうがいつの時代の投資家心理は一緒だと思います。

もちろん、程よい調整がこれば最もシックリくるとは思いますが、意外にもダラダラと上昇相場が継続されるのかな、っと感じております。

結論は安易に天井だと悟らることをしないこと、と申しておきましょうか(笑)

そして、ウォーレン・バフェットが最強の投資家なのかな、と改めて痛感させられる記事だと思いました(笑)

また来年、再来年の今頃、自分で書き記しておきながらですが、この記事を読み直してみたいと思いました。

皆さんも感じたことは様々でしょうが、相場の参考材料・資料としてお使い頂ければ幸いです。

ひろぴー
出所・参考資料先:http://jp.investing.com
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