11月に入り仮想通貨市場に大きな動きがありました。
ビットコインをはじめとする仮想通貨のほぼすべてが半分ほどになるまで大暴落したのです。
出所:みんなの仮想通貨
保有していれば悲劇ですが、売っていれば天国。
テクニカル的には、65万円を底として90万円台半ばまで上昇したことから40万円はちょうどいい位置とも言えそうです。
ビットコイン暴落の原因
今回の暴落の原因は、ビットコインキャッシュのハードフォークに絡むハッシュ戦争があると考えられます。
ビットコインキャッシュは日本時間11月16日2時前後にハードフォークする予定でした。
ハードフォークはブロックチェーンのアップデートであるため、通常は価格上昇に繋がります。しかしながら、今回のハードフォークは争いの末のハードフォークのため、新しい通貨ビットコインSVが誕生するというもの。
その為、仮想通貨市場から資金が逃避するばかりか売りポジションが構築され価格下落につながったということです。
そのタイミングで2018年の安値であり、ビットコインの底値として意識されていた65万円を割り込んだことで下落に拍車がかかりました。
分裂後も両者(BCHABCとビットコインSV)の争いは収まらず、互いに互いの通貨の価格下落を引き起こす行動をとっています。
自称サトシナカモトのクレッグ・ライト氏はツイッターで『ビットコインを1000ドルまで押し下げる』とマイナーを威嚇。
To all BTC miners…
If you switch to mine BCH, we may need to fund this with BTC, if we do, we sell for USD and, well… we think BTC market has no room… it tanks.
Think about it. We will sell A Lot!
Consider that….
And, have a nice day(BTC to 1000 does not phase me) pic.twitter.com/oUScEahtWc
— Dr Craig S Wright (@ProfFaustus) 2018年11月14日
そして、ビットコインSV側のマイナーであるSharkPoolは「ビットコインキャッシュの採掘の際にデータが入っていない空ブロックを生成し得られたBCHを即座に売却することでダメージを与える」とツイッターで発表。
さらにハードフォークのタイミングでビットコインのマイニングのハッシュパワーをビットコインキャッシュに振り分けるマイナーが多数出現。
たいしてビットコインキャッシュを支持するマイナーであるBITMAINのCEOであるジハン・ウー氏は、「ハードフォークの際に得られたビットコインSVを売ろうか迷っている」とツイッターで発言しさらに価格下落につながりました。なお、BITMAINの保有するビットコインSVは市場全体の6%程度だとみられています。
壮大なお家騒動というか、巨大企業のつぶし合い戦争といったところでしょうか。なかなか分かりやすい例はないですが、大塚家具のお家騒動のようなことがあると株価が上昇しづらいのと同じことですね。
暴落の原因まとめ
- ビットコインキャッシュのアップデートで揉めた末に分裂
- 互いが一歩も譲らない泥沼戦争化
- お互いの通貨の価格を下げようと売り浴びせ&マイニングパワーをフル活用
しかしこのまま争いが続くと、ビットコインは本当に10万円まで下落してもおかしくありませんね。
ビットコインはマイニングコスト割れ
しかし、これだけ価格下落が続くと辛いのは投資家だけではありません。
ビットコインをマイニングするマイナーにとっては大打撃です。
マイニングしても赤字になる為、倒産したマイニング企業も存在します。
このままビットコインは終わってしまうのでしょうか。
しかし、ビットコインは実需があり新興国を中心に海外では決済手段として普及しており、国内でも外国人旅行者が両替コストが安いことや、クレジットカードの与信枠が低い中国人旅行者に重宝されています。
実需があるということは、基本的にはビットコインを保有していれば価値があり、採掘コスト以上で売れることとなります。実際、金価格も採掘コストを割り込むと投資家からの買いが入ってきます。
9月時点で公表されたビットコインの採掘コストは、主要なマイニング機器で中国でマイニングをすると約60万円程度。ということは、大手マイナーを以外のマイナーは既にビットコインをマイニングしても損失を被ることになります。
ビットコインにはマイニング難易度というものがあり、マイナーが増えれば据えるほど難易度が上昇します。
出所:blockchaininfo
この難易度は2週間に1度調整されており、直近は価格下落の影響で下落してきています。次にある10月30日あたりの難易度調整で大きく下落するかもしれません。
その時こそが、ビットコインの買いのタイミングではないでしょうか。
ちなみに、ビットコインの売りでは国内はbitFlyer、海外はBitMexが主流です。
しかし、ちょっと操作や仮想通貨慣れしていないと分かりづらい部分も多くサポート体制も安定していないので、10BTC以上取引しないで良いという人はGMOコインでレバレッジ取引か仮想通貨FXで収益を狙ってはいかがでしょうか。
暴落時の画面キャプチャを取得しましたが、ビットコインFXのスプレッドは約0.1%と安定していました。
仮想通貨はボラティリティが激しいので、少額の資金で利益を追求できる金融商品ですので、FXトレーダーには取引しやすいかと思います。
もちろん、損失を被ることもありますので自己責任でお願いしますね!
クレイグ・ライト氏の言う「ビットコイン10万円」は定かではないですが、マイニングコスト割れを割安とみて買うことは悪くないように思えます。
※本記事の意見や予測は、筆者の個人的な見解であり、金融商品の売買を推奨を行うものではありません。 投資にあたっての最終決定はご自身の判断でお願いします。