■2017年前半のドル円を中心に相場予測をしたいと思います。
まずは注目のポイントは
・米国の利上げ既定路線3回実施されるか?
・米国がどれだけ米ドル高を許容できるか。
・米国債の長期金利が3.0%を早々に超えていくか?そしてどこまで上昇するか?
・リスクオフ相場で円が買われにくくなってきており、スイスフランのほうが買われる展開が多くなった。
・クロス円に対しても円が弱さを示していけるか。
この5点で考えております。
ただ、個人的にはすべて楽観的に考えておりまして、全てクリアしていく方向、前提で相場を考えております。
特にドル円のチャートは、日銀が長期金利を操作できているうちは、米国の長期金利チャートとそっくりに連動することになります。
そして、現在日本の長期国債を買うプレイヤーがほとんどいなくなってきており、外債に向かっておりますので、日米の金利差は開く一方です。
またオセアニアなどにも資金は流れていくはずですので、日豪、日NZも国債金利差は開くでしょう。
こちらにも個人的に期待しております。
■ドル円長期チャート月足
15年の歳月をかけて、きれいなリバース・ヘッドアンドショルダー形成中です。
125円〜126円のゾーンを超えれば、新たなステージに移行するでしょう。
11月に安倍首相やソフトバンクの孫さんが米国に訪問したファインプレーにより、恐らく円安牽制は和らいだのだと思います。
さらに、プーチン大統領との会談も後々には効果が出てくるはずです。
日本は非常に良い位置にいるのではないでしょうか。
長期金利の上昇だけ見ていればドル円トレードは成立する日々が続きそうです。
中国が人民元介入を実施する際は米国債を取り崩して介入資金に当てており、これも長期金利上昇には追い風です。
ドラッケンミラー氏や、新債権王の異名をもつガンドラック氏までも米国の長期金利のさらなる上昇を見込んでおり、世界の名だたるプレイヤーも米ドル高方向に舵を切っております。
ガンドラック氏は2017年の4月ごろまでにインフレ率3%に到達する予想も昨年の秋頃にしておりました。かなり強気なようです。
ジム・ロジャースはロシアを中心にロング、ジョージ・ソロスも中国をはじめ、新興国の株式を買いあさり、原油も買い増ししているそうです。
世界のTOPプレイヤーがリスクオン方向のポジションを取っておりますので、世界の向かう方向もおおよそ決まってきているように思えます。
ドル円、クロス円もそうですが、日経平均、ロシアルーブル、ロシアETFを中長期のロングで考えております。
よって、ドル円は126円〜135円のレンジで収まりやすくなるのではないか、と考えております。
中国経済も踏みとどまるか?
中国経済も復活の兆しがあるため、間もなく資本の流出が止まるのではないでしょうか。
それは2017年の中盤あたりかと予想しております。
経済指標も11月は良好続きでした。
人民元安を追い風に製造業の指数が復活傾向です。よって、資源の輸入も加速し、ややインフレ傾向が出てきました。経済が好転しはじめている証拠です。
中国国内の小型自動車の減税措置も、2016年末から1年延長されました。これで自動車販売関連指標の好調をキープできるかもしれません。
これらの好転の兆しを考慮しますと、オセアニアやブラジル経済も息を吹き返してくる可能性があります。
思わぬ経済復活が世界各地で実現できるのではないでしょうか。例外としては、トルコとEU圏以外なのかな、っと考えております。
こういった理由がいくつかありまして、個人的には2017年の経済を楽観視しており、ドル円、日経平均も連れ高になっていくのではないかと考えております。
懸念はドル高に耐えられるか?
最も懸念材料は, 米ドル高と長期金利の上昇により米国経済がどこまで耐えられるか、ここが課題だと思われます。
リスクオフの引き金になる、最もありそうな材料だと思います。このネタには注意でしょう。
欧州はユーロ圏の主要国が選挙に入りますので、徐々に静かになっていくのではないでしょうか。
ユーロは売られるとは思いますが、あまり下がらないのかなっと思えますし、そこまでショートしたいようには思えません。
下がるにしても予想外の時間を要すように感じておりまして、投資効率は悪いと考えております。
またユーロドルの戻しも急激にくる相場が多いのではないかと考え、トレードの難易度は高いように思えます。
そういった意味で、ユーロドルのトレードは敬遠気味です。やらないことはないと思いますが、そこまで資金を配分しない予定です。
最後に英国ですが、ソフトブレグジッドになる可能性が徐々に出てきておりまして、これは1月中の最高裁の判決次第でなんとでもなるので、強調はできないのですが、このコラムを執筆中はポンドロングを少し持っております。
3月末までにリスボン条約第50条は発動に間に合わなくなりそうで、通貨安状態で経済が良好になってきている英国が意外にも潤ってしまうのかな、っとびっくり予想チックですが、そのようにも考えております。
ユーロを売るなら対ポンドとかも面白いかもですね。
ユーロポンド、ポンド円のポンド買いは大穴狙いのトレードとしては面白いかもしれません。
以上、2017年のひろぴー的相場観、中長期の見通しでした。
また考えが変わってきた場合は、随時更新をし、中長期目線に修正を加えて行きたいと思います。
■2017年1月3日執筆。